2月11日の花 コルチカム

Colchicum
コルチカム

イヌサフラン科(ユリ科もある)イヌサフラン属
・開花時期:1月~2月
・ヨーロッパ中南部から北アフリカ原産
・英名:Meadow saffron
・花言葉:危険な美しさ、永続、永遠

・ヨーロッパ、北アフリカなどに約60種が分布する球根植物。花の咲く時期で春咲き・秋咲き・冬咲きの3タイプに分けられる。秋咲きが多いが、春咲きは葉が出てから早春に花が咲く。花は大きめな一重のピンク色で、八重咲きや白花の品種もある。寒風吹きさらしのベランダでも、室内へ入れたり加温しなくても
この一番寒い1~2月の時期に咲いてくれる希少な花である。

・学名のColchicum(コルチカム)は、黒海沿岸の古い都市「Colchis(コルキス)」にこの花がたくさん咲いていたことに由来するようだ。コルキスは、アルメニアの古い都市、ギリシャ神話に登場する王女メディアの生誕地である。和名のイヌサフラン(犬サフラン)は、花がサフランによく似ているが、実際は全く違うものという意味。「イヌ」は「役に立たない」「似て非なるもの」を意味する。

・コルチカムは、花を咲かせるのに土も水も不要なので、かご等に入れて室内で開花を楽しむことも可能。もちろん土に植えて普通の球根植物のようにするのも問題ない。日光に当てたほうが花色が濃くなる。

・花はアヤメ科のクロッカスによく似ているため間違えられるが、クロッカスは雄しべが3本なのに対しコルチカムは6本である。

・コルチカムは猛毒なので、スイセンやクリスマスローズ、スズランと同様気をつける。葉は時に食用の山菜であるギョウジャニンニクと、りん茎はジャガイモやタマネギと間違えられることがある。コルヒチンを含んでおり、これを誤って摂取すると皮膚の知覚が麻痺したり重症になると呼吸困難で死亡するので注意する。花言葉の「危険な美しさ」は、これに由来している。